最初にあれに出会ったのはおよそ10年前である。
当時、新聞配達をしていた私は明け方の町はずれであれを見た。
まだ覚醒しきっていなかった事もあり、始めは看板か何かの影かと気にも留めなかったが、そこに影が出来るような物は無く、そしてそれはゆっくりとこちらに近づいているようなのである。
私は恐ろしくなり、オートバイでそれから逃げ出した。
その後の事はよく覚えていないが、目を醒ました私は病院のベッドの上であった。
あれが一体何であるかは明らかではないが私はウスボンヤリと呼んでいる。
管理人 K