2度目にウスボンヤリに遭遇したのは、オートバイ事故から2年後の事である。
平日昼間の商店街の交差点、寂れた町とはいえ人通りの多いそこにあれはいたのである。
目的の画材屋の前で車を停めて降りようとしたその時、私はウスボンヤリに気づいた。
黒く不気味な影の塊のようなあれは薄ぼんやりと光る丸い目を持っていた。
急いで車を発信させた私は目の前に子犬がいる事に気が付かなかった…
幸運にもウスボンヤリは子犬に興味を示している様で、私を追いかけて来ることは無く、子犬には悪いとは感じつつも私は急いでその場を離れた。
管理人 K